手塚治虫氏の傑作ダークオペラが雑誌連載オリジナル版で甦る!!

手塚治虫氏が“芸術とは何か”という命題に迫った
1970年代の傑作ファンタジー『ばるぼら』が蘇る!

 『ばるぼら』は1973年から74年にかけて、小学館の雑誌「ビッグコミック」に連載された作品である。ある日、人気小説家・美倉洋介の元へ、新宿で知り合ったフーテンの少女バルボラが転がり込んでくる。実はバルボラには不思議な力があり、彼女がつきあう芸術家はその才能が大きく開花するのだ。だが彼女に見捨てられた芸術家はスランプに陥り、奈落の底へと落ちていく。バルボラはミューズなのか、それとも魔女なのか!?
 1970年代という混沌とした時代を背景として、芸術とは何か、創作とは何かというテーマに手塚氏が真正面から挑んだ意欲作!
 今、蘇る『ばるぼら』!雑誌掲載時と同じオリジナル版で、1970年代以上に混沌とした2019年、そんな時代にこそ読むべき1冊。そう、……明るい未来がまったく見えず不安と迷走の中を生きる現代人にこそ読んでもらいたい名作、今だからこそ、ここに復活!!

 手塚氏は1960年代から70年代にかけ『ビッグコミック』など主に青年コミック誌に発表した一連の作品があるが、そこでは人間の欲望や悪の心を赤裸々に描いた作品が多くある。近年、そうした人間のダークな側面にスポットを当てた手塚作品群に注目が集まっているが、それらの作品の中でも『ばるぼら』は、物語の完成度やテーマの深さ、表現の鋭さなど、あらゆる面で中核を成す代表作。
 本書は、その『ばるぼら』を雑誌連載当時のまま復元し「オリジナル版」として刊行する初の単行本。判型を雑誌連載時と同じB5判とし、過去の単行本に収録されなかったトビラや削除されたページなどをすべて連載時のまま復元。単行本化の際に改変されたり削除されたセリフもオリジナル版として収録。
 また今回は手塚プロダクションに保管されていた手塚治虫氏の生原稿を原本として使用。最新のデジタル技術で、最盛期の流麗な手塚タッチを雑誌掲載時よりもハイクオリティに完全再現している。一部の失われたカットについては雑誌からスキャンして復元はしているが、あくまでも連載オリジナル版にこだわって再現されている。
 巻末には全集未収録、単行本初収録の大人向けダークファンタジー短編5編を収録。1960年代から70年代という時代を手塚氏がどう見ていたのか、どのような世相の中で『ばるぼら』が描かれたのか、その参考の一助となるような作品群を厳選!!
『ばるぼら』のほか、本書に特別収録された短編は以下の5編。
『おいつめられた男』(1963年)※単行本初収録
『異法人』(1969年)※全集未収録
『大松右京のラプソディ』(1973年)※単行本初収録
『ゴミ戦争』(1973年)※全集未収録
『人身御供』(1976年)※単行本初収録

商品概要は以下のとおり。
手塚治虫『ばるぼら オリジナル版』
定価:5,400円+税
判型:B5判/520ページ

 手塚ファンにとって、そして日本の漫画史にとっても貴重な1冊。時を経て、時を超え、今蘇る手塚ワールドの中核、今だからこそ読むべし。

■『ばるぼら』の詳細はコチラ
http://www.shogakukan-cr.co.jp/book/b477813.html
■小学館クリエイティブ公式サイトはコチラ
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